小型高輝度光子ビーム発生装置の波及効果とは

核廃棄物処理でも鏡張りの正確な数値を測定

高性能・高輝度の光によって生成された電子ビームは、レーザー光との結びつきで、高輝度光子ビームとなります。

ということは、当然レーザー光もまた大きなものでなければいけません。そこで必要になってくるのが、レーザーパルス蓄積装置。高品質なミラー間で、レーザー光の反射を繰り返させて、効率的および効果的に増幅させることが可能です。余談になりますが、この極めて高い技術を持つレーザーパルス蓄積装置は、本プロジェクトで目指していく高輝度光子ビーム装置以外にも幅広い応用が期待できます。

その代表的なものが、核廃棄物の核種同定と呼ばれる核廃棄物内の物質調査です。存在自体がデリケートな扱いを必要とし、なおかつ物質内の組成が常に変化していく核廃棄物。つまり大変に調査が困難なのです。廃棄物は適正でいて、最も安全な処理を施さなければなりません。そこでレーザーパルス蓄積装置が役立つのです。

同装置の技術をガンマ線発生装置に利用することで、核廃棄物の中にどんな核種が混ざっているかを選り分けることができるため、今までと比較して、格段の効率化を可能にします。

ナノマテリアル評価